故・松田良吉杉並区長の時代とカワセミ

IMG_3010杉並区が、松田良吉時代に作った素晴らしいガイドブックを紹介する。

IMG_3011「すぎなみの街と自然 花も虫もみんなともだち」と題するこの本は、昭和63年に発刊された。巻頭言の松田氏の言葉は、和田堀公園のカワセミの写真で飾られている。

実はこの本、「カワセミ特集」という見開きのページに加え、各所にカワセミが登場し、杉並区の自然の重鎮のように扱われている。

氏曰く、「これからは、私たちに豊かな情操を育んでくれる自然と、都市化の進展をいかに調和させるかが大切。」
「この本を片手に、今一度身の回りの自然に目を向けてみてはいかがでしょうか。」
「21世紀を担う子供たちのために自然を残すようにこの本を役立てていただければ幸いです。」

身近な自然を思って語られた、このような区長の言葉は、現在では、望むべくもない。いかに区の代表の姿勢が大切であるかがよく分かる。杉並区環境部環境課は、この本と同時期に発刊された「杉並区自然環境調査報告書」を現在まで28年間継続し、現在では、第6次の報告書がオンラインで読める。
区は、こうした資料の発行にとどまらず、区政全般において環境に強い関心を持ってほしい。

松田氏の言葉からすでに30年近く経過したが、カワセミは幸いにも生き延びた。昨年まで、カワセミ不在で進められていた善福寺川治水計画だが、都の生物多様性の保全計画の中で、カワセミを配慮する可能性も出てきた。

これをどこまで期待してよいのか、今後の動きを注視していきたい。そして、都の動きに遅れをとらないよう杉並区も迅速に働いて欲しい。